大河ドラマ「天地人」第16話・信玄の娘
相武紗季さんが演じる華姫(上杉景勝の妹で、上杉景虎の妻)が見られなくなるのは少し残念ですが、役柄上やむを得ません。洋服の青山、OCNのCMや警視庁交通安全運動ポスター「おさきにどうぞ」と違う、時代劇のイメージが印象的でした。
今回は武田信玄の娘、つまり勝頼の妹である菊姫が上杉景勝に嫁ぐところですね。新婚初夜の晩に懐剣を持ち込む場面は、昨年の「篤姫」で徳川家茂に嫁いだ皇女和宮が、寝所で懐に鏡を隠し持っていた映像を思い出します。実家の武田家を案ずる菊姫と、兄の孝明天皇の立場を思って公武合体の婚儀を承諾しながらも、婚約者だった有栖川宮熾仁親王とのことを忘れられない和宮、政略結婚の犠牲となった女性のせめてもの意地と志を脚色したものか、それとも実話なのでしょうか。
「妻夫木」兼続が、上杉家と武田家を結ぼうと考えたのは上杉家の内乱「御館の乱」を勝ち抜くためであり、景虎を滅ぼして乱を平定し、領内の敵がいなくなった時に景勝に嫁いだ菊姫に対し、「妻の実家」に頼るべき事情のない景勝は冷たかったのかも知れません。この姫がいるだけで武田から攻撃されることは考えなくて良い程度の存在だったのかも知れません。その様な環境に置かれながら夫から「お前の実家の支援は約束できぬ。」と言われた菊姫は、生涯を通じて景勝と打ち解けたのでしょうか?
その他、今日初登場の徳川家康が、ずいぶんトボケ役になっているのが気になります。後日、「(豊臣)秀頼さまの御為、敵の上杉を討つ」と広言して大軍を動かして天下分け目の戦を起こし、最後は豊臣家を滅ぼした家康の老獪さを意識した役作りなのでしょうか?
松方弘樹さん演ずる家康の頭頂部が異様に盛り上がっていて、そこに扇子を結び付けている姿が、私の家康像からは距離があります。景勝の方は、優柔不断で戦に消極的なところがよく出ていて、関ヶ原前夜に上杉征伐から石田征伐に反転する東軍を「この様な戦、謙信公であればしたであろうか」と、追撃しなかった采配への下地が表れていると思います。「天地人」、これからも目を離せません。
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